まずは、発注前に確認する4つの場面を整理する
| 確認する場面 | 問題になり得ること | 発注前に確認すること | 詳しい確認先 |
| 配布 | 購入条件付きの配布、抽選、来場特典など | 配布方法、取引条件、景品の価額、予定数量 | 景品表示法の記事、消費者庁 |
| 制作 (素材・ロゴ) | ロゴ、写真、イラスト、キャラクターの使用 | 権利者、利用許諾の有無、印刷物やWeb告知で使える範囲 | 商標権の記事、文化庁、特許庁 |
| 制作 (形状・デザイン) | 既存商品に似た形状やデザイン | 参考元、模倣になっていないか、フルオリジナル制作の調査範囲 | 特許庁の意匠制度 |
| 告知 | 性能、品質、価格、キャンペーン条件の表現 | 商品仕様と表現が一致しているか、根拠資料があるか | 消費者庁、商品別の所管機関 |
| 商品選定 | 電気用品などの安全表示 | 対象品か、必要な表示や事業者情報が確認できるか | 経済産業省 |
配布方法とキャンペーン条件で確認したいこと
景品表示法は「何を配るか」だけでは判断できない
景品表示法を確認するときは、ノベルティの単価だけでなく、どのような条件で誰に配るのかを整理します。
商品購入者全員に渡す、抽選で当選者に渡す、来場者へ無条件で配るなど、配布方法によって扱いが変わるためです。発注前には、取引条件の有無、配布対象、予定数量、景品の価額をキャンペーン担当者と共有しておきたいところです。
具体的な金額や区分は、実施時点の消費者庁の情報と社内確認を基準にしてください。
ロゴ・写真・デザインを使って制作するときの確認事項
制作データは「入手できたか」ではなく「使ってよいか」を確認する
WebサイトやSNSで見つけた画像は、ダウンロードできる状態でも、ノベルティへ自由に印刷できるとは限りません。
写真、イラスト、キャラクターなどを使う場合は、誰が権利を持っているか、販促品への印刷が認められているか、WebやSNSの告知画像にも使えるかを確認します。利用許諾がある場合も、媒体、数量、期間、地域、加工の可否など、認められた範囲を残しておきましょう。
企業ロゴやブランド名は使用者と許諾範囲を確認する
自社以外の企業ロゴ、ブランド名、商品名を印刷するときは、依頼者が使用許諾を得ているかを確認します。
取引先から支給されたデータであっても、販促品への印刷まで認められているとは限りません。共同キャンペーン、代理店経由の案件、イベント協賛品では、ロゴの使用者、使用目的、掲載期間、ブランドガイドラインも確認対象です。
既存商品の形やデザインを安易にまねない
「この商品と同じ形にしたい」「有名なデザインに似せたい」という依頼は、見た目だけの問題ではありません。商品の形状や模様が意匠権で保護されていたり、登録の有無にかかわらず別の権利関係が生じたりすることがあります。
既製品へ自社ロゴを入れる場合と、形状から新しく作るフルオリジナル品では、確認する範囲が異なります。参考商品がある場合は、制作会社へ画像だけを渡すのではなく、どの部分を参考にしたいのかを伝え、必要に応じて専門家へ確認してください。
人物写真や似顔絵は、本人・撮影者との許諾範囲を確認する
有名人や出演者の写真を使う場合は、撮影者の著作権だけでなく、本人や所属先との契約、使用媒体、使用期間などの確認も必要です。
似顔絵や加工画像にすれば自由に使えるとは限りません。人物を使ったノベルティでは、誰からどの範囲の許諾を得たのかを発注前に整理しておきます。
キャンペーン告知や商品説明で確認したい表現
性能や品質をうたう場合は根拠資料まで確認する
ノベルティそのものの仕様や、キャンペーン対象商品の性能を告知するときは、商品資料と表現が一致しているかを確認します。
「No.1」「通常より高性能」「必ず効果がある」といった表現だけでなく、素材、容量、原産国、比較対象、対象期間なども確認対象です。営業資料やメーカー資料の一部だけを抜き出すと、元の条件が抜けてしまうことがあります。
根拠となる資料、調査条件、商品仕様を告知原稿と一緒に保管しておくと、社内確認もしやすくなるでしょう。
化粧品・衛生用品・食品などは商品別のルールも確認する
化粧品、衛生用品、食品、健康に関係する商品では、一般的な広告表現だけでなく、商品カテゴリごとの表示や広告ルールが関係する場合があります。
このページで個別の効能表現や表示可否を断定せず、商品仕様、販売元の資料、所管機関の情報を確認先として案内します。表現に迷う場合は、原稿を確定してから商品を発注するのではなく、企画段階で社内担当者や専門家へ確認してください。
商品カテゴリによって安全表示の確認も必要
モバイルバッテリーや電源を使用する商品など、商品カテゴリによっては、安全基準や表示を確認する必要があります。
発注担当者が制度の手続きを行うとは限りませんが、対象商品か、必要な表示があるか、販売元や輸入事業者の情報を確認できるかは、商品選定時に見ておきたい項目です。対象範囲は商品仕様によって異なるため、品名だけで判断しないようにします。
電気を使う商品がすべて同じ扱いになるわけではなく、対象となる品目や仕様によって確認事項が変わりますので注意してください。
販促品・ノベルティを発注する前の確認リスト
- 購入条件、抽選、来場など、ノベルティを受け取る条件を整理した
- 配布予定数と景品の価額をキャンペーン担当者へ共有した
- ロゴ、写真、イラスト、キャラクターの権利者を確認した
- 販促品への印刷とWeb・SNS告知の両方が許諾範囲に含まれている
- 参考商品や既存デザインをそのまま模倣していない
- 性能、品質、価格などの告知表現に対応する資料がある
- 商品カテゴリごとに必要な安全表示や注意事項を確認した
- 判断できない項目を権利者、販売元、社内担当者、専門家へ確認した
販促品の法律や権利に関するよくある質問
フリー素材ならノベルティへ自由に印刷できますか?
フリー素材であっても、商用利用、グッズ制作、配布物への印刷、加工、クレジット表記などの条件が設定されている場合があります。素材サイト名だけで判断せず、利用規約の該当箇所と確認日を残しておきましょう。Web告知にも使用する場合は、印刷物とは別の利用条件がないかも確認しましょう。
権利侵害になるか判断できない場合は、誰に確認しますか?
まず、ロゴや画像を支給した依頼者、権利者、商品販売元へ確認します。契約や権利範囲の判断が必要な場合は、社内の法務担当者や弁護士、弁理士などの専門家へ相談してください。制作会社や販促品会社への確認だけで、法律上の最終判断まで完了するとは限りません。
まとめ
販促品・ノベルティの発注では、商品そのものだけでなく、配り方、印刷するデータ、告知内容によって確認事項が変わります。
発注条件が固まった段階で、先ほどのチェックリストに沿って確認し、判断しきれない項目だけを権利者や社内担当者、関係機関へ切り分けて確認しておくと進めやすくなります。
特にロゴや写真を使う制作物、条件付きキャンペーン、表示ルールのある商品は、制作や発注を進める前に確認先を整理しておきたいところです。







